【ミニブログ】ソニーグループの決算記事を読んで考えたこと

プレイステーションでゲーム中

ソニーグループが2021年3月期の連結決算を発表し、純利益が初めて1兆円を超え過去最高を更新しました。
国内事業会社で純利益が1兆円に届いたのはトヨタ自動車などに続き5社目です。

ソニーと言えばかつては日本を代表するエレクトロニクス企業でしたが、直近の部門別売上高構成比を見るとエンタメ中心の複合企業に生まれ変わっています。

このブログでは、一人の消費者として触れてきたソニー製品を振り返りながらこの会社のことを考察します。

ソニーは最早エンタメの会社と言っても良い!?

これまで最高だった2008年3月期の部門別の売上高構成比と比較すると、当時67%だったエレクトロニクス事業が21%に減少し、ゲーム事業は14%から30%に増加しています。これに映画や音楽の事業を加えると約半分の売上をいわゆるエンタメ関連が占めています。

私は古い人間ですので、ソニーと言えばエレクトロニクス企業としてのイメージが根強く残っています。
しかし、以前からパナソニックを代表とする他の電機メーカーと比較して、何となく先進的なイメージを持っていました。また世の中を面白くするようなエンタメ性は以前から培われていたと思います。

自分が体験したソニー製品を振り返りながら、そのあたりを探っていきます。

最初のソニー体験は「ウォークマン」

「ウォークマン」が発売されたのは私が高校生の時でした。新発売のときは買わなかったのですが、大学に入学し外での活動が増えると欲しくなって、発売2年後くらいに買ったのを覚えています。
「屋外でどこでも音楽が聴ける」というより「音楽を携帯する」ということが、正にお客さんの気づいていない問題を解決する画期的なイノベーションでした。

商品的には、それまであったカセットテープレコーダーを携帯できるように極限まで小さく軽くしたものであり、特に技術的な革新性はないと感じました。凄いのはそのコンセプトなんですよね。
貸しレコード屋でレコード(CDではありませんよ!)を借りてカセットテープにダビングし、それをウォークマンを使って外で聴く、という一連の作業がなにかワクワクさせるものでした。

「ウォークマン」は十分にエンタメ性を感じさせる商品でした。この商品をきっかけにソニーという会社に興味を抱くようになりました。

「プレイステーション」は大人でも楽しめる

次のソニー体験は「プレイステーション」です。
初代プレステが発売されたのは1994年ですから、もう25年以上前のことなのですね。私は、初代とプレステ2を持っていました。
購入のきっかけは、大ヒットした競馬シミュレーションソフトである「ダービースタリオン」をやりたかったからです。

ゲーム機としてはプレステと並び称されるのが任天堂のものですが、実は任天堂のゲーム機も持っていました。子供がまだ小さかったので子供用に買ったものでした。
任天堂は玩具メーカーということもあり何となく任天堂のゲーム機は子供用、プレステは大人用(=自分用)という具合に使い分けていました。全て私の個人的なイメージから来るものです。実際、当時30歳を過ぎてプレステのゲームに夢中になっている自分がいました。

電機メーカーのソニーがゲーム機を販売するということを、ちょっとした違和感がありながらもすんなり受け入れていたのは、綿々と受け継がれるエンタメ性やワクワク感がこの商品にもあったという証左であると思います。

「VAIO」はそのネーミングに惹かれた

個人のパソコンとして初めて買ったのがNECで次が富士通でした。そして3台目として購入したのがソニーの「VAIO」です。

当時パソコンを買い替えたいと思っていた時、特に性能がどうとかスペックがどうとかあまり考えず、本当に何となく「VAIOがいいな」と思っていたんです。ネーミングの響きだけで買ったようなものです。
「VAIO」が「Video Audio Integrated Operation」という意味だと知ったのは購入後のことです(現在は「Visual Audio Intelligent Organizer」と再定義されています)。

正直、この商品の使い勝手に関してはあまり記憶がなく、むしろ故障が多かったのでさほど良い印象はありません。唯一、iTunesのWINDOWS版がローンチされる前でソニーのソフトウェアを使ってCDから音楽を取り込み、iPodにせっせとダビングしていたことだけは記憶に残っています。

さほど意識はしていなかったかもしれませんが、ここでもエンタメ性の追求があったと思われます。

ソニーのコンパクトデジカメ

さいごに

直近のソニー体験はコンパクトデジタルカメラの「ZV-1」です。
このカメラは静止画より動画撮影のために購入しました。ウリ文句は「VLOGerのために作られたカメラ!」です。
特にVLOGerになろうと思っているわけではないのですが、動画教材やYou Tube用に活躍してくれそうです。
やはりこの商品にもエンタメ性とそこから来るワクワク感が感じられます。

ソニーという企業が提供する商品・サービスは大きく変わりましたし、これからも変化していくでしょう。しかし、消費者が持つ企業イメージは一度根付くとなかなか変わりません。ソニーには、ウォークマンのようにワクワク感を満たして世間をあっと驚かせるような商品を出してほしいと思います。

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