【ミニブログ】製造業からサービス業への転換は顧客志向で

IoTイメージ

IoTの発達により、多くの製造業にとってモノを作って販売したら終わりではなく、その後のアフターサービスをビジネスに転換する時代がやってきました。

しかし、メーカー目線では良いサービスであっても、それを使用するお客さんにとってはどうなんでしょう?
やはりここでも「顧客志向」が重要であることは言うまでもありません。

IoTの発達に伴いアフターサービスがビジネスに発展した

IoTを活用して何らかのモノを購入した後ネットにつなげることにより、アフターサービスそのものをビジネスにする事が増えています。
以前は「アフターサービス」といえば、重要ではあるがどちらかというと販売するモノに付随するいわば「従」の要素でした。よって、お客さんの依頼により初めて故障に対応するなど、メーカーにとってさほど積極的に先回りして取り組むことはなかったのではないでしょうか?
今後、人口減少などでモノの消費量、購入量は下がり市場は縮小傾向にある中、モノを売り切って終わりではなくその後のサービスまでビジネスに転換しなければなりません。言い換えれば「製造業」から「サービス業」への転換まで求められているということです。

つながる家電

家電製品も例外ではなく、IoTによる所謂「つながる家電」に力を入れているメーカーが増えています。

新聞記事によると、三菱電機が家電のデータを取得して機器の故障を予知するサービスを開始するということで、まずはエアコンから始めるそうです。エアコンの稼働を逐一チェックし故障時期を予見し保守管理をします。

日立GLSの事例では、冷蔵庫内の食材の残量を検知しスマホアプリで補充のための購入を促す仕組みです。
その他、シャープの洗濯終了時に冷蔵庫が通知する等の家電同士の連携も紹介されています。

どれも一見イノベーティブのようですが、ここで私は考えました。
「これらはお客さんの問題を解決しているのだろうか?」
ということです。

果たして家電をネットやスマホにつなげるのか?

どれくらいのお客さんが家電をネットやスマホにつなげるのでしょうか?
記事ではその点を課題として挙げています。
エアコンだったら年中頻繁に使用し故障があったら非常に困るというお客さんや、冷蔵庫だったら食材の補充に常に困難をきたしているお客さんであればこれらのサービスのニーズはあるかもしれません。問題はビジネスのレベルに達するほどの市場があるかどうかです。「そこまでのサービスは必要ない」と考えるお客さんも多いのではないでしょうか。

コマツの「KOMTRAX」

この家電メーカーの取り組みの記事を読んで思い出したのが、建設機械メーカーであるコマツの「KOMTRAX」です。
これは建設機械にGPSなどを搭載し、その稼働状況をデータ集約したものをお客さんがインターネットで閲覧することができ、これらの情報から車両の保守管理や省エネ対策を可能にするシステムです。
BtoBとBtoCの違いはありますが、仕組みは家電メーカーが考えていることと同じです。コマツのケースはIoTを活用したビジネスの成功事例として紹介されていますが、家電メーカーのケースはどうでしょう?
確実なのは、コマツの場合は顧客志向で考えることにより「お客さんの問題を解決した」ということです。

常に顧客志向で考える

私も前職がメーカーでしたので、技術開発がつい先に立ってしまうことは十分に理解できます。
しかし、技術では差別化できない時代が到来しています。その技術を使って「どうやってお客さんの問題を解決できるか」という顧客志向の考え方でサービス開発に転換すれば自ずと道は開けます。

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さいごに

これからも新聞やビジネス誌を読んでふと感じたことをつれづれなるままに書いていきます。

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